【回答例&作り方解説!】面接で企業が短所を聞く意図と適切な答え方
更新日:2023/1/30
「面接で短所を聞かれたらどう答えればいいかな」
「企業はなんで短所を聞いてくるんだろう」
「短所の答え方で正解はあるのかな」
面接で答えにくいのが「短所を教えてください」という質問です。
あまり人前で伝えたくない内容だからこそ、どう答えればいいか迷いますよね。
そこで今回の記事では、企業が短所を聞く意図と答え方のポイントをご紹介します。
企業が短所を聞く意図
そもそも、なぜ企業は答えにくい短所をあえて聞いてくるのでしょう。
それは主に以下のポイントを知りたいと考えているからです。
自分自身を客観的に分析できているか
「面接は自分をアピールする場」と過剰に意識して長所ばかりを言う転職者もいます。
企業は転職者自身のリアルな性格やスキルから自社にマッチするかを見極めています。
そのため、長所ばかりではなく、短所も含めてしっかりと自己分析して伝えている転職者の方が好感を持ちやすいです。
また、人に言いにくい短所をしっかりと言うことで、謙虚さや誠実さをアピールすることができます。
入社後、指示したことやアドバイスしたことを素直に受け止め、日々向上心を持ってやっていけそうかといったポイントにもつながるので正直に短所は伝えましょう。
向き合いたくない部分こそ改善する努力ができているか
短所といえば、できれば見て見ぬ振りをしたい部分でもあります。
そういったできれば向き合いたくない部分は仕事でも同様に起こります。
企業は入社後にそうした困難や難題に直面したときにどう対処するかをイメージするために短所を聞いてくることがあります。
企業も前職の仕事内容をその場で聞いてすぐに理解することは難しいものです。
それよりも、イメージができて共感しやすい人間的な部分を質問したほうが効率的だと考えます。
短所を正直に伝えつつも、克服するためにどんなことを工夫し改善していったかを伝えることができればこの質問はOKです。
企業は転職者に自社で長く活躍してほしいと願っています。
そのため、転職者は自分のスキルや能力が十分に活かされ、職場の社員と協力して物事を進めていく状態が入社後の理想となります。
この状態を作るためには、転職者自身も当事者意識を持って内省し、日々改善する努力が必要であると企業は考えています。
決して、転職者を否定的に見たいといった考え方で聞いているわけではないので、安心して落ち着いて質問に答えましょう。
短所を聞かれた時の答え方
それでは、実際に短所を聞かれた時の答え方について解説します。
実践でも使える形で以下に具体例をご紹介します。
話す際は1分程度が目安で、文字量は200~300文字程度です。
長くなる場合は3分以内で、600~700文字以内に収めるようにしましょう。
①私の短所は楽観的なところです。
②「考えるよりも先に体が動くタイプ」で、確認が疎かになり差し戻しが増えるといった事が起きていました。
③そこで、この短所を改善するために、確認が必要な項目のチェックシートを作成し、ダブルチェックを徹底しつつ、提出時にもミスがないよう同僚にチェックをお願いするなどの努力をしました。
④その結果、以前よりも差し戻しが減り、職場でも自身が作成したチェックシートが展開されるなど職場全体のミスを防止することに貢献することができました。
まだまだ改善点は多いですが、克服できるよう日々努めていきたいと考えています。
ポイント
①自分ではなく、人から指摘された客観的な短所を伝える
企業はきちんと自己分析ができているかを見極めています。
自分の主観に頼らず、過去に周りから言われたことがあることを伝えるようにしましょう。
「どなたに言われたんですか」と質問されて、「職場の上司から言われたことです」といった返答であれば、人から言われたことを受け止めて改善につなげる謙虚さ、言いにくいことを正直に伝える誠実さもあるとみなされ好印象につながります。
②短所が原因で実際に起こったこと
その短所によって、実際に仕事やプライベートで起きたことを伝えるようにしましょう。
具体的な事実がないと企業もイメージができません。
起きたこと自体でマイナスな評価をされるわけではないので、内容のレベル感は気にせずありのままに伝えましょう。
③その事実をどう改善しようとしたか
ここからが大切です。短所に向き合い、それを克服しようとした過程を伝えるようにしましょう。
ここでも特に内容のレベル感はそこまで重視していないので、事の大小よりどう向き合い、どう改善しようとしたかの過程が少しでもイメージできるように伝えましょう。
④改善した結果どんな成果が出たか
話の結びとして、できれば改善した結果がどうなったかを伝えるとより好印象です。
具体例では、実際に短所を改善して業務改善が進んだこと、社内にも影響があったことを伝えていますが、そうした影響度が広がったエピソードがあれば伝えるとよいでしょう。
ただ、無理してよく見せる必要はないので、明確な改善結果がなければ、少しずつ良くなっているといった形で伝えても構いません。
面接前に準備する場合は以下のポイントを意識しましょう。
・過去に家族、友人、同僚から言われた短所を思い出してみる
・その短所が原因で起きたことを箇条書きにしてみる
・少しでも改善できたことについては、なぜできたかを一度振り返り整理する
企業は短所の内容より、③と④のような短所からどう改善したかを重視しています。
エピソードを選ぶ際は、③と④に該当するかを重視して選ぶのも1つの手です。
短所→長所の言い換え一覧
そもそも短所は何を言えばわからなかったり、短所をどう長所に言い換えればいいかわからない、ということもありますよね。
その場合は以下の言い換え例を参考にしてみるのも良いでしょう。
短所(ネガティブな面) | 長所(ポジティブな面) |
---|---|
短気・せっかち | 素早く物事を進められる・行動力がある |
優柔不断・心配性 | 他の人の意見を尊重できる・慎重に物事を進められる |
自信がない | 謙虚・人のアドバイスを素直に受け止められる |
マイペース | 自分で計画を立てて物事を進められる |
頑固 | 自分の意見に責任を持てる |
楽観的 | 悩まずにすぐ行動に移すことができる |
神経質 | 細かいところまで正確に物事を進められる |
飽きっぽい | 興味の幅が広く、情報感度が高い |
おせっかい | 気配りができる |
周りが見えない | 集中力がある |
NGポイント
短所の答え方としてNG例をご紹介します。
その仕事をする上で明らかに致命的になること
例えば、介護の現場であれば、「暴力」、「事故」といったことをイメージさせると明らかにNGです。
性格的にも「すぐにカッとなる」、「自己中心的」など、業界や職種でふさわしくないことを連想させるエピソードは不適切です。
短所はありません
短所のない人間はいません。マイナス評価を避けて見栄を張っても逆効果です。
むしろ、自己分析ができていないとも思われるので事前に考えておくようにしましょう。
習慣や生活スタイルについて
早起きが苦手、待ち合わせには遅れがち、といった個人の習慣や生活スタイルに関することも避けたほうがいいでしょう。
企業はあくまで短所をどう改善しようとしたかを聞きたいので、あえて個人の特徴的なことをエピソードとして話す必要はありません。
同様に、身体的な特徴や疾患など本人の努力では改善できないことを話すことも避けましょう。
まとめ
短所は自分ではできれば見たくないものです。
一方、周りからは、短所が実は短所ではなく、長所と見ている人もいます。
自分にはないものに人が惹かれるのであれば、自分の短所を求めていたり魅力的に思う人が必ずどこかにいるはずです。人はみな個性があるからです。
自分の短所が嫌という人も、正直に伝えることで愛されます。
人は長所で尊敬され、短所で愛されるものですから、まずは「嘘偽りのないあなたらしさ」を全面に伝えてみましょう!
とはいえ短所についてどう答えたら良いか気になる場合は、私が実際にお話をお聞きして、答え方をお伝えできます。
また、面談に同行することも多いので、短所をお伝えいただいた後にフォローすることもできます。
面接ってすごく緊張しますので、事前に一緒に作戦を立てて面接に臨みましょう。
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