レクリエーションが苦手だった介護士があがり症を克服した4つのポイント

2023.01.30掲載
介護お役立ち情報

更新日:2023/1/30

レクリエーションが苦手な介護士必見!あがり症でも自信をつける方法-トップ画像

高齢者と接することが好きで介護を始めたけれど、レクリエーションが苦手という方は意外に多いものです。

「大勢の人前では緊張してしまう」
「他の同僚と比べて自分の時はつまらないか心配」
「盛り上げ方がわからない」

上記のような悩みを人知れず抱え、レクリエーションのない職場に転職したほうが良いのではないかと迷う方もいることと思います。

実際、長年介護に携わってきた私もレクリエーションに対しては長らく苦手意識を持ち続けていました。
時にはどう足掻いても自分には他の同僚や先輩社員のように上手く盛り上げることが出来ない、と諦めかけたこともあります。
しかし、少し考え方を変えることでレクリエーションに対する苦手意識を克服することが出来たのです。

以下の章では、レクリエーションに対する考え方や盛り上がるレクリエーションを紹介します。
この記事を読み終えた時、大勢の前で話すことへの苦手意識は解消され、より自然体で話せるようになるでしょう。

レクリエーションの目的とは

そもそも介護におけるレクリエーションとはどのような目的で実施されるのでしょうか。
同じ空間にいる利用者さんであっても介護度や残存機能、経歴は一人一人異なります。

また、年齢を重ねるごとに身体機能が低下し鬱状態になる高齢者も多いことと思います。
レクリエーションとは参加する利用者さんがいかなる状態であっても、楽しみながら身体・認知機能を維持していくことが目的と言えるでしょう。

ただし注意すべきことは、レクリエーションにおける楽しみが単に盛り上がることではないことです。

大切なことは、手先や全身を使ったり課題について考えたりすることで脳のあらゆる部位を活性化させることにあります。

例えばデイサービスなど比較的元気な高齢者の集まる場においても、身体活動から創作活動まであらゆるレクリエーションが準備されています。
利用者さん一人一人の参加意識に配慮することが、レクリエーションへの苦手意識を克服する第一歩となることでしょう。

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レクリエーションが苦手ではだめなのか

レクが苦手ではだめなのか

では司会がレクリエーションに対して苦手意識を持つこと自体、参加している利用者さんにとっては問題となるのでしょうか。

大切なことは利用者さん一人一人がレクリエーションを楽しめるかどうかです。
意外なことに、司会が緊張していようが台詞を噛もうが利用者さんにとってはさほど問題ではないのかもしれません。

一方、どれだけ司会が盛り上げ上手であったとしてもレクリエーションについていけない参加者が出てくればそれは決して良いレクリエーションだとは言えません。

レクリエーションに対して苦手意識を持つ介護士の方は、自身が口下手であることやあがり症であることを気にする必要はないのです。

大切なことは、利用者さん一人一人がどのようなことに興味を示すかを考える姿勢と言えるでしょう。

利用者さんの心を打つ意外なこと

利用者さんが十人十色であるのと同様、介護士も器用不器用があります。

毎度レクリエーションの事前準備をして挑んでも、当日で頭が真っ白になってしまうことで劣等感を抱く介護士の方もおられると思います。

実際、私も何度も頭が真っ白になった経験があります。

レクリエーションへの苦手意識を持っていた私が変わるきっかけとなった出来事は、利用者さんの方から励ましの言葉を頂いたことでした。
利用者さんの方は毎回テーマを調べ懸命に話す私の姿に好感を持ってくれ、頑張っているねと声をかけてくれたのです。

話し下手でも利用者さんと向き合う姿が評価されたことで、私は自分なりの進め方でいいのだと思えるようになりました。
リラックスした状態で司会に挑めるようになり、以前よりもレクリエーションを楽しめるようになったのではないかと思います。

レクリエーションを進める上で注意すべきこと

それでは、より良いレクリエーションを進めるににあたりどのようなことに留意すれば良いのでしょうか。
ここで4つのポイントを紹介します。

利用者さんのレベルに配慮すること

多くの利用者さんが参加される場合、参加者それぞれの要介護度や認知機能には少なからず差が出てくることでしょう。

ゲームのルールを把握できる人と出来ない人に分かれてしまうことは問題です。
皆が楽しめるように、レクリエーションの内容は単純明快なものが良いでしょう

安全性に配慮すること

体を動かすレクリエーションにおいては、安全に進めることが第一です。

中にはレクリエーションに夢中になることで、普段取らない行動をしてしまう利用者さんもいます。
事故防止の為にも、物の配置や利用者さん・スタッフの動線への配慮や利用者さんをフォローできる職員の確保などに留意しましょう。

利用者さんの気持ちに配慮すること

普段はレクリエーションを楽しんでいる利用者さんでも、気分や体調が優れない場合があります。

脳や手先を動かすことは大切ですが、一番優先すべきことは利用者さんの参加意思です。
レクリエーションを休みがちな利用者さんがいた場合、真面目な介護士の方はつい参加を進めたくなることでしょう。

上記の場合、まずは利用者さんの気持ちに寄り添うことから始めてみましょう。

司会の事前練習を怠らないこと

レクリエーションの司会をする介護士は、利用者さんの心身健康のために責任を持って取り組む必要があります。

事前準備やフォローするスタッフとの情報共有が出来ていない場合、レクリエーションは台無しとなるでしょう。
集まって下さった参加者に失礼の無いように、事前の練習は必須と言えるでしょう。

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様々なレクリエーションの事例

では利用者さんが参加意識を持ってくれるレクリエーションとはどのようなものなのでしょうか。
ここでレクリエーションの具体例を紹介していきたいと思います。

手先を動かすもの

手先の微細な動きに神経を集中させることは、脳に刺激を与え向上心を高めることに役立ちます。
手先を動かすレクリエーションとしては下記があげられます。

  • ちぎり絵
  • 習字
  • 塗り絵

体を動かすもの

楽しみながら体を動かすことは、日常で蓄積されたストレスの解消やリフレッシュに繋がる良い機会となるでしょう。
軽い運動を取り入れたレクリエーションとしては下記が挙げられます。

  • 玉入れ
  • 風船バレー
  • 体操

音楽を楽しむもの

歌やリズム運動は、表情筋を豊かにしたり集中力を高めたりすることに役立ちます。

また、若い頃に流行した歌を思い出すことにより気持ちが若返り脳が活性化するというメリットもあります。
音楽を取り入れたレクリエーションとしては下記が挙げられます。

  • カラオケ
  • リズム運動
  • イントロクイズ

脳を動かすもの

色々な考えを巡らせたり迷いながら選択したりする作業は、脳の様々な部位の血流を良くしてくれます。

また、手先が震えや麻痺のある方も平等に楽しむことが出来ます。
脳トレを取り入れたレクリエーションとしては下記が挙げられます。

  • 連想ゲーム
  • 条件つきしりとり
  • なぞなぞ

レクリエーションを学べる資格

レクリエーション遂行に対して自信を持ちたい介護士の方は、資格取得を目指してみることもお勧めです。

2014年に出来たレクリエーション介護士という資格は、レクリエーションを総合的に学ぶことのできる資格です。
レクリエーションの様々な事例はもちろんのこと、企画書の書き方から実施に至るまでの流れを噛み砕いて学ぶことが出来るでしょう。

まとめ

ここまで、レクリエーションが苦手な介護士の方に向けて考え方や進行方法について紹介してきました。
要点をまとめると以下になります。

  • レクリエーションの目的は参加者全員が楽しみながら身体・認知機能を維持することである
  • レクリエーションの司会者は口下手であっても良い
  • レクリエーションを進める上で大切なことは利用者さんと向き合う姿勢である

この記事がレクリエーションを苦手と感じる介護士の方のお役に立てると幸いです。

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この記事を書いた人:池田 典子 [Ikeda Noriko]  / 介護福祉士
著者:池田 典子 結婚を機にSEから介護職に転職し、10年間介護の現場に携わってきました。第二子を妊娠中に介護福祉士の資格を取得家事と子育てに追われながらも楽しく仕事を続けられたのは、利用者さんからの笑顔や感謝の言葉のおかげでした。
訪問介護や有料老人ホームでの勤務経験があり、様々な利用者さんやそのご家族の方と接してきました。様々な課題を乗り越えてきた経験を生かし、仕事に対する悩みを抱える介護士の方の助けとなる記事を書いていきたいと思います。