看護師は忙しい!ミスを減らすために工夫していることを紹介

2023.01.30掲載
看護師お役立ち情報

更新日:2023/1/30

看護師は忙しい!ミスを減らすために工夫していることを紹介

看護師は、日々の仕事が忙しくて大変ですよね。
目まぐるしく時間が過ぎていく中で、仕事のミスや、やり忘れを経験したことはありませんか?

多くの人が「あるある!」とうなずいてくれるでしょう。
筆者も、何度もミスをしたり業務を忘れたりした経験があります。

今回は、看護師が仕事をする上で工夫していることを、筆者の体験を交えながらお伝えします。
今日から実践できることもあるので、ぜひ最後までお読みいただき参考にしてくださいね。

看護師の忙しさは患者様にも影響する

看護師の一日の仕事は、患者様の情報収集から始まることが多いですよね。
時間通り業務を進められるように、受け持ち患者様の今日の予定をしっかり把握します。

今日こそは、ミスや業務の抜けがないように一日を終えたい!と思いながら、情報収集に力を入れる方も多いでしょう。

しかし、看護の仕事は患者様の急変や、救急患者の受け入れ、緊急検査の追加など、予期せぬ業務が多く発生します。

予期せぬ業務に気をとられ、もともと予定していた仕事に手が回らなかったり、すっかり忘れてしまったなんてことも起こるのです。

筆者も「今日は大丈夫!」と意気込んで一日をスタートさせましたが、緊急入院の対応に手をとられ、受け持ち患者様の点滴交換を忘れてしまった経験があります。

点滴が空になってからかなりの時間が経っていたため、点滴が詰まってしまい、針の刺し直しをしなければなりませんでした。
針の刺し直しという時間のかかる業務を増やしただけではなく、患者様に苦痛を与えることになってしまったことも大きな反省です。

このように、業務のミスや抜けは最終的に患者様が不利益を被ることにもつながります。
自分のためにも、患者様のためにも、業務をしっかりと遂行したいですよね。

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ミスなく一日を終えたい!筆者が実践している工夫

ミスなく一日を終えたい!筆者が実践している工夫

筆者も多くの失敗を経験していますが、その都度、次に同じミスをしない方法を考えてきました。
自分でどうにもならない時は、先輩に相談したこともあります。

筆者が、失敗を減らせるように実際に行ってきた工夫をいくつかご紹介します。
すぐにでも実践できるものなので、ぜひ取り入れてみてください。

仕事の工夫

1日のタイムスケジュールを書き出す

勤務の始めに情報収集をし、申し送りを受けたら、その日のタイムスケジュールを紙に書き出しました。

縦に線を引いて時間軸にし、軸の右側にその日の業務を書き込みます。
点滴や手術室への移動、血糖測定等、時間が決まっているものから書いてみましょう。

時間の空いたところにバイタルサイン測定や清潔ケア、記録等を入れていきます。
やるべきことを可視化しておくことで業務の抜けを減らすことが可能です。

終了した業務は、線を引いて消していくと残りの業務が分かりやすくなりますよ。

タイマーを使用する

紙に書き出して可視化しても、本当に忙しい時はそれを見る余裕もありません。
そんな時に役立つのがタイマーです。

例えば30分後に点滴を行う場合は、30分のタイマーをセットします。
そうすることで、他の業務に気をとられてしまっても、音で知らせてくれるのでとても便利です。

くれぐれも、タイマーを止めてほったらかしにしないよう注意しましょう。

先輩など他のスタッフに自分の状況をこまめに伝える

忙しい時は自分の業務状況を他のスタッフと共有しておくことも大事です。
共有しておくことで、手の空いたスタッフが代わりに業務を行うことができます。

また、必ず自分の居場所は伝えておきましょう。
例えば「〇〇さんのところで点滴刺し替えてきます」や「△△さんを手術室に搬送します」等のように、自分がどこにいるかを必ず他のスタッフに伝えておくことが大事です。

自分の居場所を明確にしておくことで、他のスタッフが探し回る手間を省くことができます。

これは、筆者が後輩指導をするようになってから大事だなと感じたことです。

後輩の業務を手伝いたいけれど、どこにいるのか分からず、どの業務を手伝ったらよいのか聞けないなんてことがよくありました。

もしかしたら、筆者が新人の時も先輩方に探されていたのかもしれません。
ぜひ自分の状況は、他のスタッフと共有しておきましょうね。

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患者様対応の工夫

ケア後に患者様に今何か必要なことはないか尋ねる

患者様のところでバイタルサイン測定や清潔ケア等を終えた後に、必ず「今、何か困っていることや必要なことはないですか?」と聞くようにしていました。
そうすることで看護師がなかなか気づけない、患者様のニーズを聞き出すことができるからです。

例えば、氷枕を交換してほしい、テレビのリモコンの位置を直してほしい等の要望が出てくることがあります。
忙しいとそこまで気が回らないかもしれません。

ただ、そこで確認をして要望を満たしておくのと、確認せずに部屋を退室してからナースコールで呼ばれるのとどちらが効率的でしょうか?

予め確認し、氷枕の交換の希望があれば、氷枕を持って退室し、新しい物に交換して患者様にお渡しするだけで済みます。

しかしナースコールで呼ばれた場合は、退室したばかりの部屋を訪室し、氷枕を持って退室し、新しい物に交換して再度訪室するというように、時間のロスが生まれます。
ナースコールを押される前に、こちらからニーズを確認しておくことが大切です。

またこのことは、患者様にとっても良い気持ちを持ってもらえるでしょう。
患者さんによっては、看護師が忙しいからとナースコールを押すのをためらう方もいます。

そのような方も快適に入院生活を送れるために、看護師側からの一言がとても重要ですね。

退室する前にベッド周囲を必ず確認する

ケアが終わった後、必ずベッド周囲を確認してから退室しましょう。
ベッド柵や床頭台の位置等、患者様にとって不便ではないか見ます。
また、酸素をしている方であれば流量を、点滴中であれば残量や滴下速度や刺入部の確認などが重要です。

例えば、その場で点滴が漏れていることに気づけば、点滴の刺し直しという業務を予定に組み込むことができます。
しかし、点滴の漏れを確認しなかった場合、時間が経過してから点滴が予定通り投与されていないことに気づくことになり、業務がさらに送れる可能性があるでしょう。

忙しくても、ほんの数分で終わる確認はその場でしっかり行うことが大切です。

ほんの少しの手間を惜しまない

これは筆者が新人の時に、仕事ができる先輩から教わったことです。
忙しいから後でやろう、少しくらいなら大丈夫、そんな気持ちで後回しにした結果、大きな業務として降りかかってくることがあります。

例えば、忙しいからと体位変換を適当に済ませることで、褥瘡を発生させてしまうかもしれません。
点滴の刺入部の漏れ等を確認しなかったことで、腫れや静脈炎の発見が送れるかもしれません。
どちらの例も、数分かければ防げる可能性が上がるでしょう。

この数分の手間を惜しむことで、大きな事態へと発展しかねません。
患者様への不利益も大きくなります。

少しの手間も惜しまないこと、先輩から教わって10年以上経ちますが、今でも忘れずに心がけていることです。

まとめ

まとめ

今回の記事では、看護師が仕事をする上で工夫していることを、筆者の体験を交えながらお伝えしました。

忙しい部署で働くことは、疲れますし、大変なこともたくさんあります。
でもそれ以上に、学びが大きく、とてもやりがいがありました。
忙しい病棟で身に着けた、時間を意識しながら業務をすることや、忙しい中での患者さんへ対応方法は、今でも役立っています。

ぜひ今回の記事を参考にしながら、自分なりの忙しい仕事をこなす工夫の仕方を探してみてくださいね。

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この記事を書いた人:三井 美波 [Mitsui Minami]  / 看護師
著者:三井 美波 2006年から看護師として働き始めました。
総合病院で内科系・外科系の病棟やユニット、外来での勤務が主でした。1年間大学教員の経験もあります。2021年~訪問看護ステーションに転職しました。
患者さんとの関わりを通して、看護師としての経験値が上がると考えています。患者さんとの関わり方で悩んでいる方がいたら、私の経験談を通してみんな自分と同じことで悩んでいるんだなと前向きに考えてもらえたら良いなと思っています。