介護士が嬉しかったことは?【やりがいや目標を失う理由、対処法も解説します】

2023.01.30掲載
介護お役立ち情報

更新日:2023/1/30

介護士が嬉しかったことは?【やりがいや目標を失う理由、対処法も解説します】

介護士を続けていて、やりがいや目標を失ってしまったという方は少なくありません。
今回の記事は、

「介護士として働くやりがいを失ってしまった」
「介護士の嬉しいことって何だっただろう?」
「やりがいを持てない時の対処法を教えてほしい」

といった介護士として働く人たちを応援するために作成しました。

主な内容は以下の3つです。

1.介護士が嬉しいこと
2.やりがいを失う理由
3.やりがいを持てない時の対処法

執筆にあたり、もう一度介護士をやってみようと思える記事内容を心がけています。
ぜひ最後までご覧ください。

介護士が嬉しかったこととは?

始めに介護士だから感じられる嬉しいことを2つ紹介します。

利用者やご家族から「あなたが必要」と言ってもらえる

利用者さんやご家族に、自分の名前を覚えられると嬉しくなりますよね。

「介護士さん」ではなく、「○○さん」と呼ばれることで、必要とされていると感じられると思います。

ここから、名前を憶えられると嬉しい理由について解説していきます。

利用者さんやご家族は、全員の介護士の名前を覚えていません。

たとえば、特別養護老人ホームや有料老人ホームといった入居施設の場合、24時間入居者さんを介護しています。
24時間介護するためには、早番から夜勤まで対応する職員が必要ですよね。

そのため、入居施設は大勢の職員が在籍しており、利用者さんもご家族も名前を憶えきれないのです。

利用者さんやご家族は、介護士を限定して名前を憶えています。

たとえば、いつも介護してくれる介護士や誠実に仕事をしてくれる介護士、笑顔が素敵な介護士……等々。
好感を持てる介護士を探して、名前を憶えているのです。

つまり、名前を憶えられるのは、必要とされている証です。

だから名前で呼ばれると嬉しいのですね。
介護士は、「あなたが必要」と言ってもらえる仕事と言えるでしょう。

自分の成長を感じられる

介護士が嬉しいことのもう1つは、自分の成長が感じられることです。

介護士になりたての頃に、利用者さんとのコミュニケーションで緊張した経験がありませんか。

私が介護士なりたての時に、「はじめまして、私は○○と申します」と一言伝えるのに、心臓がバクバクしていたことを憶えています。

緊張しながら何度も利用者さんとコミュニケーションをとって、次第になれていきました。そしてレクリエーションの司会もできるようになった時は、「成長したなあ」と嬉しくなったことを憶えています。

できなかったことができるようになると成長を感じられ、嬉しくなりますよね。

介護士が自分の成長を感じられるポイントを挙げてみました。
当てはまるものはありませんでしょうか。

・短時間でオムツ交換ができるようになった
・苦手な方とコミュニケーションがとれるようになった
・食事介助が早く丁寧になった
・仕事中に不安や心配を感じる回数が減った
・同僚や上司から頼りにされるようになった

上記の他にも当てはまることがあれば、成長した証と捉えてよいと思います。

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介護士がやりがいを失う理由

介護士がやりがいを失う理由

続いて介護士がやりがいを失う理由を3つ紹介していきます。

心と体が疲れている

心と体が疲れている時は、やりがいを感じられず、目標を見失ってしまうでしょう。

介護士の仕事は、心身ともに疲労する重労働です。

たとえば、早番や日勤、夜勤で働く不規則なシフトは、睡眠リズムへの悪影響が否定できません。
トイレ介助や入浴介助といった身体介助は、肩や腰を痛めるといった身体的負担もあります。
さらに転倒や誤薬といった事故を防ぐために気を張っているので、心も疲れてしまうでしょう。

仕事後のプライベートな時間や休日にうまく休めれば良いのですが、介護士も人間ですから、いつもうまくはいきません。

そのため小さな疲れがたまり、仕事にやりがいを感じられなくなったり、自分で立てた目標に意味を感じられなくなったりします。

私も、夜勤が重なり疲労がたまった時に、
「この仕事は私がやらなくてもいいんじゃないか?」
と感じて、仕事に意味を感じなくなったという経験があります。

賃金や賞与といった待遇に満足できない

心身ともに元気だけど、やりがいを感じない、目標を見失ってしまったという場合は、報酬や待遇が不満なのかもしれません。

自分の貴重な時間を費やして働くわけですから、働きに見合った待遇を期待しますよね。

しかし、正職員でフルタイム勤務しているのに賞与が支給されなかったり、何年も同じ会社で働いているのに給与のベースアップがなかったりすると、がんばり続けることが難しくなってしまいます。

ここで、公益財団法人介護労働安定センターによる「平成29年度介護労働実態調査」に基づき厚生労働省が発表した内容を紹介します。

下記のサイトを、ぜひご覧ください。

厚生労働省―介護労働の現状(外部サイト)

介護士をやめた理由の第1位は「人間関係」ですが、
「他に良い仕事・職場があった」、「自分の将来の見込みが立たなかった」、「収入が少なかった」といった回答者が多くいることもわかります。

仕事の内容と自分の価値観が合っていない

心身ともに元気で待遇にも満足しているのに、やりがいを感じなかったり、目標を見失ったりする場合があります。

そのような時は、仕事の内容と自分の価値観が合っているかを確認してみましょう。

たとえば、時間をかけて利用者さんの介護をしたいのに、短時間で多くの利用者さんの介護を求められる場合は、仕事の内容と自分の価値観が合っていません。

価値観が合わないまま働くことは、少々大げさに言えば、自分の本心を押し殺して働くことです。

自分の本心を抑えながら働くと、やりたいことができないというストレスから、やりがいを感じたり目標を持って働いたりするのは困難になってしまいます。

一方で、介護の知識や技術を身につけ、現場経験も積むと、やりがいや目標が変わることもあります。

入社時は、今の会社が合っていたはずです。
しかし知識や技術、経験を身につけることによって、現状が物足りなくなることがあります。

レベルアップしたことで、新しいやりがいや目標が欲しくなったとも言えるでしょう。

新しいやりがいや目標に目が向いている時も、仕事の内容と自分の価値観にミスマッチが生じて、やりがいを感じたり目標を持って働いたりするのは難しくなります。

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やりがいを持てない時の対処法

最後にやりがいを持てなくなった時の対処法を3つ解説します。

休息をとる

心や体が疲れている時は、ゆっくりと休息をとりましょう。
疲れている時は、発想や考えがネガティブになりがちです。

実際に私も、

「自分は必要とされていないのではないか?」
「将来は暗いのではないか?」

といった考えが浮かぶのは、夜勤や連勤が続いてグッタリ疲れている時でした。

ゆっくり休み心も体も元気になれば、自然と考えもポジティブになります。
ネガティブな思考から抜け出すために、以下の方法がおすすめです。

・有給を使って仕事から離れる時間をつくる
・自分が夢中になれることを探してみる
・運動して汗をかいてみる

心や体がリフレッシュすれば、やりがいも見つけやすくなります。

別の職場へ異動する

休息をとって元気になっても、やりがいを感じられなくなる場合、異動を申し出るという方法があります。

そもそも疲れてしまう原因は、職場の人間関係や仕事内容に問題があるのかもしれません。

異動によって仕事や人間関係が新しくなれば、やりがいも見つけやすくなるでしょう。
注意点として異動の理由は、「自分の成長のために異動したい」「会社に貢献するために異動したい」というようにポジティブな理由がおすすめです。

異動願いを出すと上司や同僚から、今の職場や人間関係に不満があるのでは?と心配されることも少なくありません。

そのため異動先で気持ちよく働くために、悪い噂を立てない理由にしましょう。

転職をする

心も体も元気だけど現状に満足できない時は、転職するという選択があります。

自分の貴重な時間を仕事に費やしているのですから、良い待遇や働きやすさ、新しいやりがいを求めて転職してもよいと思います。

実際に介護士の求人は数多くあり、介護福祉士などの有資格者は引く手あまたと言っても過言ではありません。

また、転職活動では、自分を高評価してくれる会社と出会うことがあります。
書類選考や面接で、経歴や実績、人柄が高評価されて、「ぜひあなたに来てほしい」とラブコールを受けることもあり得ます。

「今の自分はどのような評価を受けるのだろう?」と軽い気持ちで転職活動を始めても大丈夫。
行動すると思いがけないことが起こるかもしれません。

なにより、「この会社で働いてみたい」とワクワクする職場が見つかれば、介護士としての自分の将来が楽しみになるでしょう。

 

【まとめ】介護士の仕事を楽しもう

【まとめ】介護士の仕事を楽しもう

介護士の嬉しいことや、やりがいを失う理由、対処法について解説してきました。
いかがでしたでしょうか。

せっかく自分が真剣に取り組んでいることですから、できるだけワクワクしながら取り組みたいですよね。

介護士の仕事は、自分も利用者も笑顔で過ごせる素敵な仕事だと考えています。
そのため、自分が辛いと思う状態は早く脱出して欲しいと本音で思っています。

今回の記事が皆さまのお役に立てば光栄です。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人:TAKUMI  / Webライター
著者:TAKUMI 介護福祉士として特別養護老人ホームで働いていたときに、バーンアウトを経験。周りの支えもあり克服しました。
その後、素晴らしい仲間との出会いや仕事への気づきから、介護の仕事が楽しいと思える日々を送ることができました。
今では「バーンアウトを経験したから、今がある」と考えています。
13年間介護職として働いてきた経験を活かして、皆さまのお役に立つ記事を書いていきたいと思います。写真は私の似顔絵で、7歳の娘が描いてくれたものです。