介護福祉士になる方法は?取得メリットや他の介護士資格との違いを解説!

2023.01.30掲載
介護お役立ち情報

更新日:2023/1/30

介護福祉士になる方法は?取得メリットや他の介護士資格との違いを解説!

「介護福祉士を目指したいけど、どうしたらなれるの?」
「介護福祉士になってどんないいことがあるの?」

介護の世界でバリバリ働きたいと考えている介護士さんの中に、上記のような疑問をお持ちの方は多いものです。

介護福祉士の取得方法や取得することによってどうなるかが明確に掴めると、介護福祉士になることへのモチベーションをより強く持てるのではないでしょうか。

そこで、今回は介護福祉士になるためのルートやかかる費用、取得によるメリットなどを紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。

介護福祉士を取得するメリットとは?

介護福祉士を取得するメリットとして、下記が挙げられます。

・キャリアアップに繋がる
・収入がアップする
・周囲からの信頼が高まる

キャリアアップに繋がる

介護福祉士を取得することにより

・管理者を任されやすくなる
・認定介護福祉士・ケアマネなどの上位資格を目指しやすくなる

などのメリットがあります。

介護の業界でキャリアアップしていきたい介護士さんにとって、介護福祉士は必要不可欠な資格なのです。

収入がアップする

介護福祉士を取得することで、資格手当の給付額がアップしたり特定処遇改善加算の給付を目指したりすることができます。

例えば、介護福祉士の資格手当は1万円から15,000円程度とされ、初任者研修や実務者研修の修了につく数千円の手当よりも高額です。

また、キャリアのある介護福祉士を職場で最低ひとり以上選定し、大幅な給与アップを図る特定処遇改善加算においては、下記に挙げるいずれかの恩恵を受けることができるのです。

・8万円以上の給与アップ
・年収を440万円以上とする

介護福祉士の取得は、介護士として収入を増やす上で必要なステップといえるでしょう。

周囲からの信頼が高まる

介護福祉士は国家資格であるため、取得することによって利用者さんやご家族、利用者さんの介護に携わるチームメンバーからの信頼を高めることができます。

また、職場にとっても介護福祉士の職員がいることによって、質の高いサービスを提供しやすくなるといったメリットがあるでしょう。

周囲からの信頼が高まることは介護士としての自信にも繋がるため、業務にやりがいを感じやすくなるのではないでしょうか。

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初任者研修や実務者研修とは仕事の内容って違うの?

初任者研修や実務者研修とは仕事の内容って違うの?

介護福祉士の仕事内容は、介護の実務に携わる上で初任者研修・実務者研修の修了者と大差はありません。

ただし、管理職を任されている場合は通常の介護実務に加え様々なタスクを担うことに。

例えば、

・ご家族への指導や相談の対応
・職場のスタッフへの指導
・シフトの管理
・意欲の向上

などなど、そのタスクは広範囲にわたります。

また、実務者研修の修了者、及び介護福祉士はサービス提供責任者になることができます。

サービス提供責任者とは、訪問介護の現場にてケアマネージャー・介護士間の架橋的な存在であり、訪問介護サービス計画の作成や職員の指導、ご家族への対応などを担います。

訪問介護の事業所では利用者さん40人に対し1人以上のサービス提供責任者の配置が義務付けられており、介護福祉士はそのポジションになくてはならない存在なのです。

 

介護福祉士にはどうしたらなれる?

介護福祉士の取得ルートは下記に挙げる3つに分かれます。

・実務経験を積んで受験するルート(実務経験ルート)
・養成施設を卒業して受験するルート(養成施設ルート)
・福祉系高校を卒業して受験するルート(福祉系高校ルート)

以下にてそれぞれの受験資格・取得までにかかる費用について解説します。

受験資格

実務経験ルートの受験資格

実務経験ルートとは、実際に介護施設に勤めて介護業務に携わることで実務経験を積み、介護福祉士の受験資格を取得する道筋です。

実務経験ルートで介護福祉士を取得する介護士さんは、3年間の実務経験に加え下記に挙げるいずれかの条件を満たすことが必要となります。

・介護福祉士実務者研修の修了
・介護職員基礎研修と喀痰吸引等研修の修了

全ての受験資格を満たし筆記試験に合格すると、介護福祉士になれるのです。

養成施設ルートの受験資格

養成施設ルートとは、厚生労働大臣指定の介護福祉士養成施設を卒業すると同時に介護福祉士を取得する道筋です。

養成施設ルートにて介護福祉士を取得するには下記のいずれかの条件を満たす必要があります。

・2年制以上の介護福祉士養成施設を卒業する。
・福祉系大学や社会福祉士養成施設、保育士養成施設などを卒業後、1年制以上の介護福祉士養成施設を卒業する。

上記のいずれかをクリアすると、試験を受けなくても介護福祉士になれるのです。

ただし、養成施設ルートにて取得した介護福祉士の資格には5年間の期限が設けられています。

取得から5年経つと資格の登録が消失してしまうので、介護福祉士の登録証を試験センターに返却しなければならないのです。

介護福祉士として継続して働きたい介護士さんは、資格が消失してしまう前に国家試験(筆記試験)と5年間の連続的な実務経験をクリアしておく必要があります。

また、令和9年度以降に養成施設を卒業する方は、この5年間の猶予が無くなるため、卒業後に国家試験(筆記試験)を受ける必要が生じることを考慮しておきましょう。

福祉系高校ルートの受験資格

福祉系高校ルートとは、福祉系高校・福祉系特例高等学校を卒業することによって受験資格を得る道筋です。

福祉系高校ルートで受験する場合、入学時期によって受験の要件が異なります。

例えば、平成21年度以降の入学者は卒業後、筆記試験をクリアすることで介護福祉士になれます。

一方、平成20年度以前の入学者は、筆記試験・実技試験の双方をクリアする必要があるのです。

また、特例高等学校を卒業した方は、卒業後に9ヶ月の実務経験を経た後、筆記試験・実技試験を受験することとなります。

なお、平成20年度以前の入学者、及び特例高等学校の卒業者の場合、定められた介護技術の講習を受講することで、実技試験の免除を受けることができます。

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費用

介護福祉士取得にかかる費用はそれぞれのルートによって異なり、各費用に国家試験の受験料を加えた額が資格取得にかかる総費用となります。

ここで、それぞれのルートにかかる費用を紹介していきます。

実務経験ルートの費用

実務経験ルートで介護福祉士を取得する場合、先に述べたように実務者研修を修了することが要件となります。

この実務者研修は、自らが保持する資格・研修によって受講する科目・時間数が異なってくるため、費用面においても差異が生じるのです。

例えば、無資格から介護福祉士を目指す場合だと総費用は13万円から20万円程度と高額に。
一方、初任者研修を修了している場合の費用は5万円から8万円程度と、無資格の場合と比較すると大幅に減額されます。

また、介護職員基礎研修(実務者研修の先駆けとなる研修)を修了している介護士さんが介護福祉士を受験する場合は、4,5万円程度とさらに少ない費用となります。

このように保有する資格によって介護福祉士の取得にかかる費用は大きく異なるので、事前に把握しておくことが大切でしょう。

養成施設ルートの費用

養成学校ルートにてかかる費用は、養成学校の学費にあたる金額となります。

費用の相場は四年制大学の場合400万円程度短期大学の場合200万円程度となります。

福祉系高校ルートの費用

福祉系高校ルートにて介護福祉士を目指す場合、資格取得にかかる費用は高校の学費のみとなります。

まとめ

まとめ

ここまで介護福祉士の取得方法や取得にかかる費用、取得によるメリットなどについてお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか。

介護福祉士はキャリアアップしたい介護士さんにとって登竜門ともいえる資格です。

未経験から介護の世界に飛び込んだ経験のある私自身、介護福祉士を取得することによって収入面・信頼面ともに目に見える変化を実感することができました。

上司からサービス提供責任者にならないかと声をかけていただいたり、家族や友人からは国家資格を取得したということで敬意を表されたりすることも。

家事や育児、仕事と試験勉強を両立させることは大変でしたが、介護士としての自信を得ることができた点で本当に取得して良かったと思っています。
介護福祉士は、介護士としてステップアップしていきたいあなたに、ぜひおすすめしたい資格です。

 

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この記事を書いた人:池田 典子 [Ikeda Noriko]  / 介護福祉士
著者:池田 典子 結婚を機にSEから介護職に転職し、10年間介護の現場に携わってきました。第二子を妊娠中に介護福祉士の資格を取得家事と子育てに追われながらも楽しく仕事を続けられたのは、利用者さんからの笑顔や感謝の言葉のおかげでした。
訪問介護や有料老人ホームでの勤務経験があり、様々な利用者さんやそのご家族の方と接してきました。様々な課題を乗り越えてきた経験を生かし、仕事に対する悩みを抱える介護士の方の助けとなる記事を書いていきたいと思います。