介護職の転職面接術:一般的な質問と介護業界特有の問いへの最適な答え方

2023.06.09掲載
介護お役立ち情報

更新日:2023/6/9

介護職の転職面接術:一般的な質問と介護業界特有の問いへの最適な答え方

これから新たな一歩を踏み出そうとしているあなたへ。
あなたのような介護職の経験者は、日本の高齢化社会に欠かせない存在です。

それでも、未知の世界へ進むときには誰もが少し不安を感じますよね。
特に、面接は「自分をどう見せるか」「何を話すべきか」という心の中の問いに頭を悩ませるもの。

でも、心配は要りません。

不安を抱えるのは、自分が何をすべきかわからないから。

あなたがこれまで積み上げてきた経験や知識を適切に伝えられるように、この記事で一緒に学びましょう。

一般的な質問から介護業界ならではの質問まで、具体的な対策を一つ一つ紐解いていきます。

この記事を読んでいれば、あなたの心の中の不安は少しずつ晴れていくでしょう。
さあ、一緒に面接対策の準備を始めていきましょう。

 

一般的な質問とその答え方

 

面接の場においては、よく聞かれる一般的な質問があります。
これらに対する準備は面接を成功に導く、足元を固める大切なステップです。

 

「あなたの長所と短所は何ですか?」

 

これは自分自身をどれだけ理解しているか、自己分析ができているかを見極めるための質問です。

あなたの長所として、コミュニケーション力や忍耐力、細やかな気配りなど、介護職としての魅力をアピールしてみてください。

短所については、自己改善の過程にあることや、チャレンジ中のものを挙げると良いでしょう。

例えば、「資料作成はあまり得意ではないのですが、パソコンスクールに通いスキルアップに励んでいます」と話すと良いでしょう。

 

「なぜ転職を考えたのですか?」

 

あなたの転職理由を知りたいという質問です。
具体的で、率直な回答が求められます。

ただし、前職に対する不満などネガティブな要素は避け、前向きな理由を述べてみましょう。
「更なるスキルアップを目指して」「介護の現場で新しい経験を積みたい」といったポジティブな意欲を示す言葉は好印象です。

 

「当社を選んだ理由は何ですか?」

 

あなたがどれだけ自社を理解しているのか、またどのように自社を見ているのかを知りたいという質問です。
会社の理念やサービス内容、取り組みに共感した点や、あなたが目指す姿との親和性などを具体的に述べてみましょう。

 

「これまでの経験を活かして、具体的に何を実現したいですか?」

 

これはあなたのビジョンを知りたいという質問です。
具体的なゴールを示すことで、あなたが目指す介護職の姿や、どのようなスキルを身につけたいのかをアピールするチャンスです。

 

「5年後、10年後の自分はどうなっていたいですか?」

 

あなたの長期的なキャリアビジョンを見極めるための質問です。
適切なスキルアップやキャリア形成のビジョンを語ることで、あなたが真剣に仕事に取り組んでいることを示すことができます。

ただし、現実的な範囲内でのビジョンを述べることが大切です。

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介護の現場で出会う、業界特有の質問への対策

介護の現場で出会う、業界特有の質問への対策

 

さて、一般的な質問に対する準備ができたら、次に向き合うのは介護業界特有の質問です。
これらの質問はあなたが介護職として、どのような理解と経験を持っているのかを見極めるためのものです。

 

「なぜ介護職を選んだのですか?」

 

この質問に対する答えは、あなたの価値観や介護に対する深い思いを伝える絶好のチャンスです。
家族の介護経験からこの道を選んだという具体的なエピソードを話すなど、あなたの人間性を伝えると良いでしょう。

 

「介護の現場で最も困難だと感じる瞬間は何ですか?」

 

ここでは具体的なエピソードをもとに話すことで、あなたが現場の経験をどのように捉え、どう乗り越えてきたのかを示すことができます。

「利用者の心情に寄り添いながら適切なサポートを提供することの難しさ」など、現場のリアリティを伝える回答が求められます。

 

「介護の現場で心がけていることは何ですか?」

 

これはあなたの介護理念や実務における姿勢を問う質問です。
例えば、「利用者の立場に立つことを常に心がけています」といった、人への思いやりや尊重の姿勢を示す回答が良いでしょう。

 

「具体的な介護の経験談を教えてください」

 

あなたがどの程度介護の現場を経験してきたのかを見極めるための質問です。
具体的なエピソードを交えながら、あなたがどのような対応を行い、何を学んだのかを語りましょう。

 

「介護における今後の課題や目標は何ですか?」

 

あなたが介護業界にどのような視点で向き合っているのか、また自身の成長への意欲を見るための質問です。
「人としての尊厳を守りながら高齢者の自立を支えること」など、深い理解と先見性を示す回答が期待されます。

 

難問への対策:質問の背後にある意図を深く理解する

 

転職面接における次なるステップは、質問の背後に潜む意図を探り、見つけ出すことです。

質問の目的を深く理解し、それに基づいて答えを構築することで、あなたの思いや経験をより効果的に伝えることが可能になります。

 

「なぜ私たちの会社を選んだのですか?」

 

面接官がこの質問をするのは、あなたが自社にどれだけ理解と関心を持っているか、また、自社とのマッチング度を確認するためです。
その会社の介護理念や特色、さらには具体的な取り組みについて調査し、それに共感した理由や感銘を受けた点を具体的に述べると良いでしょう。

 

「あなたが目指す介護職の姿は何ですか?」

 

この質問の目的は、あなたのモチベーションや将来のビジョンを探ることです。
自身の理想とする介護職の姿を具体的に描き、それに向かってどのようなスキルを獲得したいのか、どのような行動を起こすのかを具体的に語りましょう。

 

「あなたが今まで経験した中で、一番困難だった事例とその対処法は?」

 

面接官はこの質問を通じて、あなたが問題解決能力を持っているか、または困難な状況に直面した時にどのように行動するかを見ています。
そのため、具体的なエピソードを挙げ、困難をどのように乗り越えたのかを具体的に語りましょう。

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一見難しそうな質問への対策:自身の経験をポジティブに伝える

一見難しそうな質問への対策:自身の経験をポジティブに伝える

 

一部の求職者は、自身のキャリアの中にブランクがある、他業種への転職歴がある、早期離職の傾向がある、経験が浅いといった理由から面接に不安を感じることがあるでしょう。

しかし、どのような経験も、それをどのように伝えるか次第で、あなたの強みとなり得ます。

 

ブランクがありますが大丈夫でしょうか?

 

あなたのブランクは、違った視点や新たな経験をもたらす可能性があります。
その期間に何をしていたのか、どのような経験をしたのかを具体的に説明し、それがどのようにあなたのスキルや視野を広げたのかを示しましょう。

また、再び介護の仕事に復帰するためにどのような準備をしてきたのか、具体的なアクションもアピールポイントとなります。

この質問に対しては、

「実は、私のブランク期間中、子育てをしていました。
その経験を通じて、思いやりや忍耐力を育てることができ、これらの能力は介護職にも役立つと感じています。
さらに、現在の介護業界の動向を把握するために、定期的に関連の書籍を読んだり、オンラインで講座を受けたりしてきました」

といった具体的な経験とアクションを示すと良いでしょう。

 

介護から他の業種へ転職した経験がありますが、それはなぜですか?

 

あなたが他の業種で得た経験は、介護業界では得られない独特の視点やスキルをもたらす可能性があります。
その経験が今のあなたにどのように影響を与え、介護業界にどのように役立つのかを説明しましょう。

この質問に対しては、

「以前は小売業界で働いていました。
そこで培った顧客サービスのスキルや人間関係の管理スキルは、人々のニーズを理解し、効率的なチームワークを築くための基盤となると思います。
この経験が、多様な利用者や職員と効果的にコミュニケーションを取り、介護業界でより高いパフォーマンスを発揮する手助けとなると確信しています」

という具体的なスキルとその活用法を述べると良いでしょう。

 

早期離職されているようですが、それはなぜですか?

 

早期離職の傾向があると、雇用者には不安を感じさせるかもしれません。

しかし、それぞれの離職理由とその経験から何を学び、どのように成長したのかを具体的に伝えましょう。

そして、なぜ今回の転職が長期的なキャリアの一部であると確信しているのかを説明することが大切です。

この質問に対しては、
「私が早期に離職した理由は主にキャリアパスの模索と自己成長でした。
しかし、その結果、自分が何を望んでいるのか、どのような職場環境が自分にとって最適なのかを理解することができました。
そして、あなたの会社が私が追求してきた価値観やキャリアゴールに完全に合致していることに気づきました。
そのため、今回は長期的に働きたいと考えています」

と、早期離職をポジティブな学びと成長の機会として捉える回答をすると良いでしょう。

 

介護経験が浅いようですが、弊社で働けそうですか?

 

経験が浅いことは、新鮮な視点と柔軟性を持っているという意味でもあります。

あなたが学ぶ意欲が高く、新しい環境に素早く適応できることを強調しましょう。

また、これまでの学習経験や実習経験、ボランティア活動など、実務経験以外の経験を活用してスキルや理解度を示すことも有効です。

 

まとめ

まとめ

 

介護業界での就職面接には、一般的な面接と同じく自己紹介や志望動機に関する質問だけでなく、介護業界特有の質問や難しい質問に対処する必要があります。

一般的な質問に対する対策:自己紹介や志望動機などの一般的な質問に対しては、具体的な経験やエピソードを用いて自己PRを行いましょう
また、自己分析を通じて、自分の強みや弱みを理解し、それらをどのように改善したり活用したりするかを明確にすることが重要です。

介護業界特有の質問への対策:介護職を選んだ理由や介護で困難を感じる瞬間など、介護業界特有の質問に対しては、あなたの価値観、情熱、理解度、経験を具体的に示すことで、あなたの人間性と専門性をアピールしましょう。

難問対策:面接では、あなたの経験やスキル、モチベーションを見るだけでなく、どのように問題を解決したか、学んだか、成長したかを見ることも重要です。
ブランクがある、他業種への転職歴がある、早期離職の傾向がある、経験が浅いといった一見ネガティブな経験も、それをどのように伝えるか次第で、あなたの強みとなり得ます

介護業界での就職面接では、自分自身を理解し、自分の経験やスキルを的確に伝えることが求められます。
それぞれの質問の背後にある意図を理解し、それに基づいて回答を構築することで、自己の価値を伝えることができます。
以上の対策を踏まえて、自信を持って面接に臨みましょう。

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