介護職の退職理由を話すとき、本当のことを全部言うべき?”嘘”の利点と欠点
更新日:2023/8/11
退職した理由がネガティブだと
「退職理由、正直に話すの嫌だな…」
と思うこともありますよね。
面接で、退職理由をどう話すか悩んだことはありませんか?
「激務」や「人間関係の悩み」など、ネガティブに感じる理由も、言い回しを工夫すれば前向きな印象に変えられます。
「激務だった」というのを「多忙を通して学びが多かった」と表現するだけで、全く違った印象になるのです。
この記事では、退職理由を正直かつ前向きに伝える方法を、具体例を交えて紐解いていきます。
嘘をつかず、信頼を築くコミュニケーションのコツについても触れますので、次のステップへ踏み出すあなたに、ぜひお役立てください。
目次
ちょっとした嘘は大丈夫?メリットとデメリットを知る
退職理由を話すときに、少し脚色するのはよくあることですよね。
例えば「施設が合わなかった」を「新しい環境でやりがいを感じたい」とかです。
でも事実とあまりにかけ離れている「嘘の理由」は要注意です。
介護職で転職を考える際に自分の過去をどう話すか、それぞれにメリットとデメリットがあるのをご存知でしょうか?
具体的に見てみましょう。
面接で退職理由に嘘をつくメリット
面接では良い印象を与えたいもの。
特に、過去の失敗や退職理由がネガティブなものだと感じる場合、事実を少し綺麗に装飾してしまう人も少なくないでしょう。
例えば「人間関係のもつれ」を「スキルアップのため」と表現すること。
人間関係の悪化と、技術を向上させたいために、より高度なケアを行っているところに転職したいというのは、全く理由がちがいますよね。
一時的には面接がスムーズに進むこともあるでしょう。
でも、嘘の理由を守るために嘘をつき続けるのは、本当に良い選択なのでしょうか?
嘘の後で起こる問題と介護職での嘘の影響
「前職での人間関係は良好だった」
と言っている、最近入った社員がいるとします。
ですが、その社員の過去を知っている社員が
「あの人、前の施設でスタッフをいじめてたんです」
と言ったら、状況も印象も変わってしまいます。
介護職は横のつながりが強く、良い評判も悪い評判もクチコミで広がってしまいます。
その場合、信頼を失い、職場の人間関係が壊れるかもしれません。
前職の退職理由によっては、仕事にも影響が出る可能性もあります。
介護職では特に、信頼関係の構築が求められる職種。
患者さんや家族、同僚との信頼が何よりも重要です。
嘘が発覚したときの影響は、職場全体に及ぶこともあるでしょう。
ちょっとした嘘でも、後で大きな問題に発展することがあるので、慎重に考える必要がありますね。
退職理由を話すとき、何が嘘で何が表現の違いなのか?
退職理由について話す際、何をどう伝えるかは難しい問題です。
そこで疑問が湧くのが、一体何が嘘で、何が単なる表現の違いなのか。
このセクションではその境界について考察します。
表現の違いとは?
たとえば、あなたが前職を辞めた理由は「職場がギスギスしていたから」であったとしましょう。
しかし、面接では「チームワークの取れる環境で働きたい」と答えたとします。
職場の雰囲気が悪ければ、チームワークを取ることも難しいことは想像に難くありません。
この場合、感じたことの言い回しが違うだけで、根本の真実からは逸脱していません。
このような表現の違いは、嘘とは言えません。
言い回しを工夫することで、相手に伝えたいポイントを明確にする技術が必要です。
嘘とされる場合は?
一方で、もし
「キャリアアップしたい」
と述べながら、
実際には前職で利用者への対応でトラブルになり、施設側から厳重注意を受けたために退職した場合、これは嘘とされる可能性があります。
こうした事実と明らかに異なる情報は、将来的に信頼を失う危険があります。
表現と嘘の境界をどう見極める?
表現の自由と嘘の境界は微妙です。
感じた事実をどう伝えるか、言葉をどう選ぶかは個人差があります。
重要なのは、自分の感じた真実から大きく逸脱しないように、誠実に相手に伝える方法を見つけることです。
“嘘”が心に与える影響:気をつけるべきこと
嘘は単なる言葉以上の影響を心に及ぼすことがあります。
具体的にどう影響するのか、特に介護職でどう意識すべきなのかに焦点を当ててみましょう。
“嘘”が心にどう影響する?
嘘をつくことは時に自分自身にとってもストレスとなります。
例えば、友人に対して本当は行きたくない飲み会への参加を強く希望され、「仕事がある」と嘘をついた場合。
その後の罪悪感や隠す労力は、心に無意識のプレッシャーとなることがあるのです。
信頼を築くための大切さ
信頼は人間関係の土台であり、嘘はその基盤を揺るがせることがあるため、特に注意が必要です。
仕事のパートナーや友人との間で嘘が露見した場合、一度崩れた信頼を取り戻すのは困難で、人間関係全体が冷えることも。
介護職での誠実さの重要性
介護職では、利用者との信頼関係が最も重要な要素です。
もし利用者への対応において嘘が発覚すると、それだけで信頼関係は大きく揺らぎます。
たとえば、約束したことを適当に済ませてしまう、言葉遣いに不誠実な部分があるなどの小さな嘘も、積み重ねると大きな問題に。
誠実さを失わないように、言葉遣いに注意し、真実を大切にする意識が求められます。
介護職の面接での言葉のマジック:ポジティブな印象を生む方法
面接では、自分の言葉で印象を良くし、理解を深めてもらうことが大切です。
以下の具体例を参考に、言葉のマジックを学びましょう。
人々とのコミュニケーション
「利用者とのコミュニケーションが難しかった」→「利用者との深い関わりを求めて」
:より意味のあるコミュニケーションを目指して。
「同僚との意見が合わなかった」→「多様な意見を尊重したい」
:共働の重要性を強調。
「利用者の家族との認識のズレ」→「家族と連携し、理解を深めたい」
:協力の精神を強調。
「利用者への理解が足りなかった」→「利用者の立場に立って考え、サポートしたい」
:共感を大切に。
スキルの向上とキャリアアップ
「スキルが伸び悩んだ」→「より専門的な技術を学びたい」
:成長への情熱を強調。
「キャリアアップの道がなかった」→「多方面での経験を積み、専門家として成長したい」
:プロとしての志向。
「専門知識が浅かった」→「特定分野での深い知識と経験を積みたい」
:専門性を高める欲求。
「昇進の機会が少なかった」→「リーダーシップを発揮して、チームを引っ張りたい」
:リーダーシップの志向。
介護職特有の課題への対応
「人手不足で忙しかった」→「チームでの連携を重視したい」:協力と連携。
「精神的に厳しかった」→「心のケアにも配慮した環境で働きたい」:心の健康への配慮。
「給与が低かった」→「自分のスキルと貢献に見合った報酬を求める」:自分の価値の認識。
「設備が古かった」→「最先端の設備で、最高のケアを提供したい」:最良のサービス提供への意欲。
このような表現を用いることで、自身の経験と考えを誠実に、かつ前向きに伝えることができます。
まとめ
面接で「なぜ退職したのか」を聞かれたとき、少し緊張することもあるでしょう。
でも大丈夫、本音を少し工夫して言葉にすれば、素敵な自己紹介になります。
「激務だった」を「多忙だけど、学ぶことがたくさんあったんです」と言えば、前向きな印象に変わりますよね?
介護職では、信頼が大切。
だから、「利用者とのコミュニケーションが難しかった」と感じたなら、「もっと深い関わりを求めて、新しい場所で頑張りたいんです」と言うと、あなたの誠実さが伝わるでしょう。
嘘ではなく、真実を心地よい言葉で伝える。
そうすれば、人間関係も面接もきっとうまくいくはずです。
自分の言葉で、自分を素敵にアピールしましょう!